先日「マツコ会議」という番組でプロのコスプレイヤー特集がされていました。
番組内容を要約すると以下のようになります。
- コスプレスタジオ「Booty東京」に潜入
- そこに集まる「プロのコスプレイヤー」を取材
- 1人目:元メンズ雑誌モデルがコスプレイヤーとして生計を立てている話
- 2人目:女装レイヤーの実生活カミングアウト話
- 3人目:アイドル活動兼業レイヤーの「コスプレは25歳まで」引退年齢話
- 4人目:体作りに励むムキムキ筋肉レイヤーの活動話
- 5人目:新ジャンル!?ドール(全身被り物コスプレ)の撮影話
番組放送後は賛否両論あったようですね。
何はともあれ、コスプレがテレビ番組に特集されて地上波で見られるようになったのはすごいことだと私は思います。
最近では地方のニュース番組で街中イベントの様子が放送されたりするのを多々見かけるようになりましたが、全国区でコスプレ関連の放送がされるのは珍しいのではないでしょうか。
一昔前はコスプレは隠れて仲間内でこっそり楽しむものでしたから、テレビに出て素性を明かすなんて到底考えられません。
ところで、この番組で取材されたコスプレイヤーの中で私が気になったのが、1人目のコスプレで生計を立てているという人の話です。
コスプレは趣味だと割り切って活動している方がほとんどなので大半は興味がないと思いますが、「もしプロのコスプレイヤーとして活動して生計を立てるならどのような方法が考えられるのか」ということをこの記事にまとめてみました。
※この記事でいう「生計を立てる」とは、コスプレイヤーを職業として生活することを指します。また、コスプレイヤーでなくてもコスプレ関連の商売をして生活することについても書いています。会社に雇われる方法は含みません。
コスプレ活動で生計を立てる方法
コスプレで生計を立てる方法について調べた方法や私が思いつく限りのことを書きました。
1.写真集やROMを販売する
まず一番最初に誰もが思いつくのが、自身のコスプレ写真を詰め合わせた写真集やROMを販売する方法です。コミケやコスホリなどの即売会や通販で販売することになります。
ある程度の部数が出ないと利益が出ず、生計を立てられないことは簡単に想像がつきます。
写真集やROMは誰でも簡単に制作して販売することができますが、売れるものを販売するとなると容姿がよかったり、造形やメイクの技術が優れている一部の人のものしか需要がないといっていいでしょう。
いきなり無名の素人が出してもお金を出して買ってくれるような親切な人は皆無です。地道に活動をしてファンを増やすしかありません。
写真集やROMを一度頒布すると半永久的に人手に渡ることになり、自分の手では処分できないので、年を取ってから「黒歴史を消したい」なんて思っても対処できないので販売する前によく考えてくださいね。
2.イベントや雑誌のゲストとして呼ばれる
イベントや雑誌のゲストとして呼ばれる方法です。近年では海外でのコスプレ人気が高まっていて、有名なコスプレイヤーだと海外遠征していますね。
しかしこれもある程度の頻度が必要です。月に数回~毎週呼ばれるぐらいでないと生計を立てるのは難しいでしょう。
3.コスプレ衣装やカラコン通販などのモデルになる
コスプレ衣装やカラコンのモデルに採用される方法です。写真はコスプレの通販サイトなどで使われることになります。
撮影1回あたりの相場はそんなに高くないようなので、通販のモデルだけで生計を立てるのは不可能でしょう。他の方法と併用して収入を得ることになります。
4.撮影会を開く
最近よく見かけるようになったのは時間単位で撮影料金を貰うという方法です。自ら企画・準備し、撮影者を集めて収入を得ます。価格設定はモデルによって異なるので、良心的な料金からバカ高い料金まで様々なようです。
肌の露出面積が多い衣装や水着のほうが人の集まりが良く、単価が高いようです。
コスプレ活動というよりモデルや芸能活動に近いかもしれません。
5.動画を配信する
コスプレ衣装を着て歌ったり踊ってみたりしてYouTubeなどで動画配信をします。つまりYouTuber(ユーチューバ―)になるという方法です。動画配信の間に流れる広告で収入を得ることができます。
基本的には誰でもすぐに始めることができますが、ある程度の再生回数がないとまとまった収入にならないことは覚悟しておきましょう(1再生当たりの単価が低いです)。
コスプレ活動の裏方で生計を立てる方法
自分の容姿に自信がないので写真集やROMを売ったりするのはまず無理・・・という方には、コスプレ活動をしていくうちに培った技術を人に教えたりして裏方として生計を立てる方法もありますよ。
6.コスプレイベントを開催する
イベント主催者としてイベントを開催する方法です。会場を借りて参加費を集めます。
集まった参加費が会場代やその他の経費を上回れば収入になります。
小さなイベントだと個人で開催することができますが、大きなイベントとなると信用力のある団体や会社が主催するほうが会場を借りる面でも人手の面でも有利となるでしょう。
7.店舗や通販会社を経営する
コスプレ衣装やウィッグを販売するお店やコスプレスタジオを経営する方法です。
「こんなお店があったらいいのに」、「こんな撮影スタジオがあったらいいのに」と思い描くものがあれば、自ら経営する人もいるでしょう。
8.教室を開催して教える
ウィッグカット・セットの方法や造形のやり方などを教える教室を開催する方法です。参加費を集めて技術を教えます。パソコン教室や料理教室のような仕組みですね。
しかしながらコスプレイヤーは若年層が多いので、お金を払ってまで作り方を教わりたいという人は少数派かもしれません。教室参加者のターゲット層は社会人ですかね。
カメラマンさん向けだと「コスプレイヤーの撮り方」というようなカメラ教室があってもいいかもしれません。ポートレートとコスプレで好まれる撮影方法は違いますから需要があるかもしれません。
9.自作衣装や小物を販売する
衣装や小物の制作請負をして収入を得る方法です。依頼者からサイズや希望を聞いてから制作します。
衣装をどうしても作れなくて、高くてもいいから上手な人にお願いしたいという人はいますし、特殊な体型(大柄・小柄)なため既成の衣装ではコスプレができないという人もいますので需要はあります。
ただし、コスプレ衣装を複製して販売することは著作権的に良くないです。非推奨。
関連記事:コスプレ衣装の本物・偽物・ライセンス問題
10.依頼を受けて原稿を執筆する
コスプレ関連の雑誌や書籍などに掲載される記事を執筆して原稿料を貰って収入を得る方法です。
有名なコスプレイヤーさんだったり、ブログを運営していて興味深い文章を書いている人だと出版社やメディア等の目に留まって仕事を依頼されることがあります。
自らKindle本などを出版するという方法もあります。自費出版するならKindle本の制作が一番ハードルが低いと思います。
11.コスプレ関連メディアを運営する
このブログのように広告収入で成り立つWebメディアを運営する方法です。
このブログを例にすると、開設してもうすぐ2年の運営で月間7万PV・3万UU程になりました。日本のコスプレイヤー人口が20万人と仮定すると、毎月1.5割のコスプレイヤーがこのブログを閲覧していることになります。
これぐらいのPV数や訪問者数で、新しい衣装と小道具を揃えて毎月イベントへ出掛ける費用を捻出できるぐらいの収益になっています。
もっと本気で取り組めばこのブログ単体で生計を立てられるレベルになるのは可能かもしれませんが、収益よりも趣味のような感覚で楽しく書いているのでこのままでいいかなと思います。
ブログの他にもSNSやニュースアプリなどの運営もあります。
コスプレ活動で生計を立てることは可能か?まとめ
ガチでやっているコスプレイヤーや容姿に自信のあるコスプレイヤーなら、もしかしたら一度は「大好きなコスプレをして暮らしていきたい」と思ったことがあるかもしれません。
私はコスプレで生計を立てて暮らしていくことは不可能だとは思いません。実際にコスプレを仕事として生計を立てている人もいますからね。
でもそれはほんの一握りの人しかできないことです。
最初からコスプレで生計を立てることを目指すのではなく、活動を続けていくうちに自然とコスプレで生活できるようになったというのが理想でしょう。商売くさいコスプレはあまり好まれない傾向がありますからね。
平日は真面目に働いたり学校に通ったりして、休日に息抜きでコスプレするぐらいが精神のバランスを保ててちょうど良さそうです。
もし収入を得られるようになったら確定申告を忘れずにしましょう。